ニキビ跡が「赤い」状態の色素沈着
ニキビのふくらみが収まり、肌トラブルが解消したはずなのに中々消えない「赤み」や「紫」タイプのニキビ跡。色も目立つし早く消したいですよね。
赤みタイプの色素沈着は、ニキビが治ったばかりであれば単純にまだ炎症がおさまっていないという可能性が高く、殺菌などによる治療や炎症を抑えるようなスキンケアで炎症が収まれば自然と解消します。
ただ、ニキビのふくらみが消えてから暫くたっても消えない場合、ニキビのダメージで肌が薄くなり、血液の色が見えてしまっているという事もあります。
炎症状態の改善には抗酸化作用が強い美容液利用を
まだニキビのふくらみが治ったばかりであれば、ダラシンなどの殺菌作用がある薬を利用するか、ビタミンCなど抗酸化作用が高い美容成分の入った美容液を利用すると良いでしょう。
炎症を抑える事で、赤みは自然と解消します。
肌が薄くなっている場合は保湿ケアをしながらじっくり肌を育てる
肌が薄くなってしまって赤みが出ている場合、重要なのは焦らない事。
焦ってピーリングなど色々なケアを行うと逆に肌にダメージを与えてしまい、余計に赤みが悪化する場合がありますので、生活習慣や正しい洗顔に気を付けながら、肌をじっくり育てましょう。
肌を健康的に育てるためには、刺激から守るためにしっかりと潤いを保つ保湿ケアが重要です。
また、EGFやヒト幹細胞培養エキスなどの美容成分は肌細胞の生まれ変わりを促進する働きがあるため、積極的に利用していっても良いでしょう。
赤みの解消に効果的な「クロモライト」
クロモライトは赤ら顔の治療などに利用される光治療機器で、毛細血管などによる肌の赤みを解消するために効果を発揮しやすい治療です。
赤みのあるニキビ跡に利用すると、肌質の改善や殺菌作用による炎症の解決で、ニキビ跡を素早く解消しやすくなります。
ニキビ跡に「茶色い」色素沈着が出来た場合
茶色い色素沈着タイプのニキビ跡。
これは、ニキビによって刺激を受けやすくなった肌が、紫外線などのダメージから身を守るために作り出したメラニンが残ってしまった、シミと同じような状態のニキビ跡です。
解決法としては肌のターンオーバー促進やレーザーによるメラニン除去が効果的です。
軽いピーリングやフォトフェイシャルも有効
茶色い色素沈着タイプのニキビ跡であれば、肌を活性化させてターンオーバーを促進する治療が効果的。
クリニックで行うケミカルピーリングや、フォトフェイシャル。エステの光によるフェイシャルケアも良いでしょう。
ピーリング石鹸やスクラブ石鹸の利用でくすみのある古い角質を除去していくというような方法も、適切に利用する事で色素沈着の改善に役立ちます。
紫外線対策をしっかりと
茶色い色素沈着タイプのニキビ跡は、シミと同じような性質。紫外線の影響を受ければ色が濃くなって悪化してしまいます。
新しくメラニンが作られて色が濃くなってしまっては改善しないので、しっかりと紫外線対策を行ってメラニンが作られるのを防止しましょう。
ハイドロキノンなどの美白治療も効果的
ハイドロキノンは肌を「白く」していくために利用される成分で、美白効果が高く肌への影響が強いため、ある程度以上の濃度のものは医師の処方によってしか取り扱いができません。
茶色い色素沈着タイプであればハイドロキノンを利用する事で色素沈着の解消を早める事ができるので、ニキビ跡の解消に最適です。
クレーター(凹み)タイプのニキビ跡の場合
ニキビの炎症が真皮層や皮下組織に及んでしまった場合、肌細胞が適切に再生できなくなり、クレータータイプのニキビ跡として残ってしまう事があります。
クレータータイプのニキビ跡については、肌の深い所が瘢痕化(はんこんか)という状態になり、そのままでは自力で再生される事がない状態ですので、ホームケアで改善する事はまず不可能です。
クレーター毛穴の解消は毛穴の開きの解消とは全く違うので、クリニックでの治療に頼りましょう。
フラクショナルレーザーで肌の再生を促す
フラクショナルレーザーとは、細いレーザーを広範囲に当てて肌に小さな穴を沢山あける方法で、瘢痕化してしまっている細胞を一度破壊し、正常な細胞への回復を狙います。
1度の治療で改善するのは肌の10%程度であるため、充分な治療効果を発揮するためには10回程度のレーザー照射が必要となります。
照射直後は肌全体が荒れて乾燥し、ダウンタイムも1週間程度かかりますが、クレーターの改善効果は非常に高い治療方法です。
強いピーリングで真皮まで溶かす
一般的にクリニックやエステサロンにてスキンケア目的で行われるケミカルピーリングは、フルーツ酸など少し強めの酸で肌表面を少し削る事で、肌のターンオーバーを促していくもの。
しかし、この方法では真皮まで傷ついてしまっているクレーターニキビ跡には全く効果がありません。
そこで利用されるのが、トリクロロ酢酸を利用したTCAピーリングなど、非常に強い酸を使って真皮層まで削るタイプのピーリングです。
角質層だけではなく、瘢痕化している部分まで溶かしてしまう事で深い部分から肌の再生を促し、クレーターの改善を行っていきます。
ただし、TCAピーリングの場合はクレーターを完全に治療するという事が難しく、またクレーター周囲の部分まで逆に傷つけてしまう可能性もありますので、肌を完全に復活させたいとう場合には向いていません。
クレーターを浅くし、範囲をなだらかに広げるという効果があるため、クレーターを目立たなくしていくという点ではとても効果的です。
しこりタイプのニキビ跡も真皮部分から改善が必要
ニキビ跡が硬いしこり(肥厚性瘢痕)となって、盛り上がってしまう場合がありますが、これは炎症を起こして傷ついた真皮以下の組織を体が作り直すさい、細胞やコラーゲンを過剰に作ってしまう事でその部分が盛り上がってしまう事が原因です。
しこりタイプのニキビ跡は、出来始めと出来てから時間が経ってからで解消方法が少し異なります。
出来たばかりのしこりニキビ跡は薬で解消可能
しこりニキビ跡が出来たばかり、作られているその最中のタイミングであれば、肌の過剰な細胞増殖やコラーゲン生成活動を抑えれば、しこりニキビ跡が改善します。
そこで利用されるのがステロイド剤注射で、肌の活動を抑えるステロイド剤をしこり部分に注射する事で、過剰な増殖を防ぎしこりが出来るのを防ぎます。
飲み薬でも炎症を抑えつつ正常な肌組織を作っていく効果があるリザベンなどを利用する事により、しこりニキビ跡を防ぎ解消していく事が可能です。
出来上がったしこりニキビ跡はレーザーなどで真皮再生を促す
前述の通り、しこりは真皮部分の過剰な細胞増殖やコラーゲン増殖による瘢痕化が原因ですので、クレーターと同じようにこの部分を破壊して正常な細胞の作成を促す治療が有効です。
レーザーではフラクショナルレーザーを用いたものが最近では主流で、従来のしこり部分全体を焼いてしまう方法や真皮に熱刺激を与えるだけの方法よりも、早く少ない副作用でケアを行う事が可能です。
場合によっては切除してしまう事も
しこりとなっている部分については、場合によって細胞を切除し、目立たないように縫い合わせるという方法が取られる事もあります。
治療方法としては分かりやすいですが、縫合の跡などが残る場合もあるため、しこりの場所や医師への信頼度などで決めると良いでしょう。
ケロイドタイプのニキビ跡は治療が困難
ケロイドは体質によって出来やすいかどうかが分かれる症状で、作られてしまう原因としてはしこりタイプのニキビ跡とほぼ一緒です。
しこりとケロイドの違いは、しこりが炎症を起こした部分の回復時に、細胞やコラーゲンが増殖しすぎただけなのに対し、ケロイドは炎症などが無い正常な細胞まで巻き込んで異常を引き起こしてしまうもので、触ると痛みなどを伴うケースが多くなります。
ケロイドはニキビ跡に限らず治療をするのが困難で、そもそも体質によっておこりやすいかどうかが分かれるため、例えば切除手術をしてもその縫い跡などがケロイドにならないように放射線治療を継続して行うなど、手間と時間がかかるもの。
自宅でのケアで治す事はほぼ不可能ですし、医療機関でも完全な解消は難しいのが特徴です。
圧迫して改善する治療
ケロイドの解消には切除やレーザー治療といった「しこり」タイプのニキビ跡と同じようなケア方法が主に用いられますが、その他にもケロイドを圧迫するという治療方法があります。
ケロイドで膨らんでいる部分をスポンジなどを当てて圧迫する事で、その部分の血流を制限して異常な細胞分裂を抑え、徐々にケロイドのふくらみを解消していく形となります。
副作用など少ない方法ではありますが、継続して器具を付けていなければならないため日常生活に不便などが起こる可能性はあります。
ニキビ跡の凹凸は全般的に早めのクリニック治療を
以上のように、ニキビ跡と一口にいってもその症状は複数のパターンがあり、有効なケア方法や避けるべきケア方法もそれぞれ異なります。
一番多い間違いケアとしては、クレーターやしこりといった肌の凹凸になっているニキビ跡をケアしようと色々なスキンケアを試す事で、自宅でのピーリングや毛穴ケアグッズなどを利用する事で、肌が余計に乾燥して更なるニキビなどのトラブルが発生しやすくなるというもの。
そもそも凹凸が出来てしまう、真皮以下までダメージが起こったニキビ跡については医療機関でのケアでも行わない限り、自力での改善は難しくなりますので、早めにクリニックでの治療を行う事が必要です。
適切なニキビ跡のケアを行って、キレイな肌を手に入れましょう!
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