骨密度のメカニズム
カルシウムは筋肉を収縮させたり血液の凝固などに関係しており、血液中のカルシウムが不足すると、骨からカルシウムが溶けだします。
カルシウムの摂取量が少ないと、骨からカルシウムを血液へ補う必要があり、骨の中のカルシウムが失われてしまいます。
骨は力を加えると強くなり、力を加えなければ弱くなる性質があります。
そのため運動で適度な力を加える必要があります。
骨粗しょう症の症状と転倒で起こしやすい骨折部位
背中が丸くなり、腰やひざが痛みます。
骨粗しょう症になるとちょっとした転倒で、手首や大腿骨頸部骨折(太ももの骨の付け根の部分)、脊柱圧迫骨折(背骨がつぶれる)などをおこしやすくなります。
簡単な骨密度アップトレーニング
骨密度を上げる有効な運動としては、ジョギングやエアロビクス、太極拳などの有酸素運動です。
また、跳躍などで骨に負荷をかけると骨密度を上げることができます。
ただし、もともと低骨密度の人がいきなり無理をすると、腰や膝に負担をかけてしまうこともあるので様子を見ながらおこないましょう。
縄跳び
縄跳びはウォーキングやジョギング、エアロビクスよりも効率よく脂肪を燃焼させることができます。その場で跳躍するだけでもOKです。
開眼片足立ち
目を開けたまま片足で立ちます。
片足で立つと、両足で立ったときの倍の負荷がかかり、骨密度が強化されます。
朝昼晩と1日に3回おこなうと効果的です。
忘れないためには、食後の歯磨きをしながらおこなうとよいでしょう。
かかと落し
直立してつま先を30度ほど開き、かかとを上げ下げします。
簡単な運動ですが、大腿骨頸部が鍛えられます。1日に3回を目安に20回~30回ずつおこないます。
背筋運動
うつ伏せになり、額を床につけ、両手は背中にまわして軽く握っておきます。
次に手をしっかりと握り、腕を後ろに引き頭と胸をおこします。
余裕があれば足も上げて10秒ほどキープします。
スクワット(ウォールスクワット)
壁を背にしておこなうウォールスクワットは、安心感があるため初心者でも気軽に始めることができます。
やり方は、両足を肩幅くらいに広げ、背中を壁につけた状態で息を吐きながら腰を下ろしていきます。
腰への負担が少ないので、腰に問題を抱えている人やスクワットが苦手な人も、数回からチャレンジしてみるとよいでしょう。
その他日々の生活に軽い刺激を取り入れて
骨を強くしたい人には日常生活に「ジャンプ」を取り入れることをおすすめします。
その場で1回に10回ほど気がついたときに軽くジャンプをするだけで、骨密度を上げることができます。
また、日々の暮らしの中でラジオ体操を取り入れたり、外出時にはエレベーターや階段の使用はやめて階段を使うようにしましょう。
骨密度が低下するとフェイスラインがたるむ!?
無理なダイエットや加齢により女性ホルモンの分泌が減少すると、骨密度が低下します。
すると、フェイスラインがたるんできます。
骨密度が低下すると骨粗しょう症になりやすいことは知られていますが、骨が弱ると顔を支える頭蓋骨の骨密度が下がり、たるみやシワが目立ってきます。
「まだ若いのに目尻にシワが出てきた、なんだか二重あごになったみたい」と思う人は、骨密度が影響している可能性もあるのです。
骨密度を上げる食事、食材
骨密度を上げるためには食事・食材の選び方も重要です。
栄養面ではカルシウムとともに、ビタミンD、ビタミンKなども摂取するようにしましょう。
また、コラーゲンも骨の構成要素として大事な役目をしています。
・カルシウムを多く含む食品は、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、海草や小魚、緑黄野菜です。
・ビタミンDを含む食品は、サケ、サンマ、イワシなどや干しキクラゲ、卵、ウナギなどです。
・ビタミンKを含む食材は、モロヘイヤ、春菊、ホウレンソウ、納豆などです。
・コラーゲンを含む食材は、鶏手羽肉、牛スジ、フカヒレ、貝類などです。
*リンを摂取し過ぎると、カルシウムとのバランスが崩れ骨が弱くなります。
リンはカルシウムと1対1の割合で摂取するのが理想的です。
リンを含む食材は、チーズ、ヨーグルト、木綿豆腐、そば、シシャモ、ドジョウなどです。
骨密度の低下を防ぎ、骨密度を上げるには運動だけでなく効果的な食材を用いて食事作りをするようにしましょう。
また、適度に日光に当たって、ビタミンDの働きをよくすることも大事です。
まとめ
骨粗しょう症といえばお年寄りのものと思いがちですが、近年無理なダイエットのせいで、若い人にも骨密度の低下がみられるようです。
高級な美容液でケアしているにもかかわらず、たるみやシワが気になるようなら、骨密度が落ちているからかも知れません。
骨密度を上げる運動や食品を摂るようにしましょう。