二重あごの原因とは?
まずは、二重あごを引き起こす代表的な原因を知っておきましょう。
姿勢の悪さ
最近は20代の若い人でもあごのラインがたるみやすくなっているといわれていますが、その原因のひとつが長時間のスマホやパソコンです。
デスクワークで1日中パソコン作業をしている人や、スマホばかり見ている人は、自分では気づいていなくても悪い姿勢が定着しています。
背中を丸めて下ばかり見ていたり、あごが前に突き出てサルのような姿勢になっていると、首の前側から胸にかけて走行している広頚筋(こうけいきん)という筋肉が伸びていきます。それによって、頬やあごの皮膚が下へ下へと引っ張られて、たるんでしまうのです。
パソコンやスマホを見ている時間が長い人や、頭やあごが突き出ている人、そして首こり・肩こりのある人はとくに要注意です。
無表情
二重あごの原因となるもうひとつの筋肉、それは表情筋です。表情筋は、顔の表情をつくりだすために動いている複数の筋肉のことをいい、口元を動かす口輪筋や、頬を動かす頬筋などがあります。
この表情筋は、毎日笑ったり驚いたりすることで自然と鍛えることができますが、無表情でいると徐々に衰えていきます。
それによって、あごだけでなく顔全体がたるんだり、ほうれい線やマリオネットラインなどのシワにもつながります。
普段から人と話す機会の少ない人や、最近思いきり笑っていない人などは表情筋が衰えている可能性があるので注意しましょう。
むくみ
あごだけでなく、顔全体がパンパンになりやすい人は、むくみが原因かもしれません。
お酒を飲んだ次の日などは誰でもむくみやすくなりますが、常にむくみを感じている人は、すでにむくみが定着している可能性があります。
むくみの原因はさまざまですが、冷たいものの取りすぎや塩分の取りすぎ、運動不足など毎日の生活習慣が引き起こしているものがほとんどです。
慢性的にむくんでいる人は水分だけでなく老廃物の排出もできていないので、セルライトができたり、足のだるさ・肩こりなどの不調に悩まされやすくなります。美のためだけでなく、健康のためにもむくみは定期的に解消することが大切です。
肌の老化
若いときはスッキリしていたフェイスラインが年齢とともにもたついてきたという人は、加齢による肌の衰えが原因かもしれません。
プリっとした肌の弾力は、コラーゲンやエラスチンなどの真皮幹細胞がつくりだしています。真皮幹細胞はもともとすべての人の肌に存在しているものですが、年齢とともに徐々に減少し、29歳ごろからガクンと激減することが分かっています。ちょうど肌の老化が気になりだす年齢ですね。
コラーゲンやエラスチンが減少すると、肌全体がたるんであご周りに皮膚がもたつくようになったり、ほうれい線、マリオネットライン、たるみ毛穴などあらゆるエイジングサインが出始めます。
肌の老化をくいとめるケアは1日でも早いほうが良いので、このあとご紹介するコラーゲンを守るためのケア方法を今日からでも始めましょう。
二重あごの解消法
それでは実際に、二重あごを解消するためのケア方法をご紹介します。
あごの筋肉を鍛えるエクササイズ
あご周りの筋肉が衰えている人は、ちょっとしたすき間時間にできるエクササイズがおすすめです。少しずつでいいので、毎日コツコツと続けましょう。
1.背筋を正して、肩を少し後ろに引く
2.天井を見上げて舌を上に突き出す
3.下あごが突っ張るような感じがしたら、ゆっくりともとに戻す
4.これを10回繰り返す
このエクササイズは、下あごの筋肉を意識してゆっくりとおこなうことがポイントです。次の日にあごの下が筋肉痛になるくらい、しっかり筋肉を使いましょう。慣れてきたら、上に突き出した舌をグルグルと回すとより効果的です。
むくみ解消マッサージ
むくみを感じている人は、滞ったリンパの流れを良くするマッサージがおすすめです。顔全体のたるみや、肌のくすみにも効果がありますよ。
1.クリームやオイルを手に取り、すべりを良くする
2.フェイスラインを、あごの先から耳の下まで引き上げるようにマッサージする
3.耳の下から鎖骨の外側まで首筋に沿ってなで下す
4鎖骨の上下を指で挟みながら、内側から外側に向かって流すようにマッサージする
5.最後に脇の下を強めにプッシュする
摩擦は肌に悪いので、マッサージの前に必ずクリームやオイルをたっぷり手に取り、すべりを良くしてからおこなってください。お風呂でボディソープが体についている時にマッサージするのもおすすめです。
鎖骨や脇の下は、とくに老廃物が溜まりやすい部分なので、念入りにマッサージしましょう。
正しい姿勢を体に覚えさせる
自分では気づいていなくても、普段から背中を丸めながら歩いている人は多いものです。とはいえ、長年身についてしまった姿勢の悪さを改善するのは難しいですよね。
そんな時は、正しい姿勢を毎日チェックして、体に覚えさせてしまいましょう。以下の方法なら、壁さえあれば外出先や職場でも簡単にチェックできますよ。
1.壁に体の後ろ側をぴったりつけて、少し肩とあごを引いて足を揃える
2.そのまま、後頭部・両肩・背中・お尻・かかとをすべて壁につける
3.1分間キープする
この方法で正しい姿勢をチェックした時に、壁に体をつけるのがキツイと感じたらすでに間違った姿勢のまま体が固まっている可能性があります。
あごを引いたまま後頭部をつけずらい場合はいつもあごが前に出ている人、そして両肩が壁につけづらい場合は巻き肩になっている人です。自分の姿勢のクセを自覚して、正しい姿勢を取ることを習慣にしていきましょう。
肌の老化を防ぐ
年齢とともに肌がたるんで二重あごになっている人は、減少していくコラーゲンを守るケアが効果的です。
そのためにまず重要なのは、毎日の紫外線ケアです。紫外線のダメージはコラーゲンを破壊して、肌の老化を早めることが分かっています。その悪影響は絶大で、肌老化の原因の8割は紫外線だといわれるほどですから、しっかりケアしていきましょう。
紫外線が降り注ぐ春先から秋まで日焼け止めを塗ることはもちろん、真夏は日傘や帽子・UVカットのサングラスなどを利用して紫外線を直接浴びないことが大切です。
また、波長が短く日焼けやシミの原因となるUVB(紫外線B波)と違い、しわやたるみの原因となるUVA(紫外線A波)は全紫外線のうちの9割以上を占めており降り注ぐ量が多く波長が長いため、室内にいても窓ガラスを通り抜けて姉妹肌に浴びてしまう可能性があります。室内にいるときも、油断せずに日焼け止めを塗りましょう。
また、毎日の食生活でもコラーゲンの減少をふせぐことができます。コラーゲンの原料となる以下の栄養素を積極的にとるようにしましょう。
・ビタミンC:パプリカ・パセリ・芽キャベツ・アセロラ・キウイ・レモンなど
・タンパク質:肉・魚・大豆製品・卵など
・鉄:レバー・牛肉・パセリ・卵黄・しじみ・赤貝など
とくに、女性は毎月の生理で大量に血を失うので、ほとんどの人が鉄不足となっています。食事だけで補うのが難しい場合はサプリメントなども利用して、積極的に補いましょう。
まとめ
顔を大きく見せる二重あごの原因と、解消方法をご紹介しました。二重あごの原因は、姿勢の悪さや無表情による筋肉の衰え、むくみ、肌の老化などさまざまです。まずは自分の二重あごの原因を知って、それを解消するための正しいケアをしていきましょう。
ここでご紹介したケア方法は、どれも簡単にできてお金もかからないものばかりです。ぜひ毎日の習慣にして、キュッと引き締まったフェイスラインを手に入れてくださいね。