酢の効果
酢は大きく分けると「クエン酸」と「酢酸」に分かれます。
「クエン酸」はレモンやオレンジなど柑橘系の果物に多く含まれる成分です。
一方、私たちが「酢」として調味料に使っているのは、酢酸菌で発酵されたものです。
原料によって米酢や黒酢、りんご酢、ワインビネガーなどがあります。
酢には様々な効能がありますが、食中毒の起こりやすい夏には殺菌効果があるのでぜひとも摂取したい食品です。
酢には血をきれいにして血行を良くする作用があり、冷えやのぼせ、肌荒れの改善に役立ちます。
また、消化吸収を高めるため、食欲不振や下痢や便秘にも効果があります。
その他にも、気になっていた口臭が改善された人や体重が減った人もいるようです。
お酢は寝る前と朝食後に摂取するのが効果的
寝る前にお酢を摂取すると血行がよくなり、睡眠につきやすくなります。
また、便秘気味の人は朝食後に摂ると便通が良くなります。
酢の種類について
日本の酢は米を原料とした米酢が主流ですが、その良しあしを見分けるには、水やお湯で5倍くらいに薄めて飲んでみることです。
品質の良い酢は味がマイルドで飲みやすいのが特徴で、薄めてもツンとくる酢は品質が劣ります。美容と健康効果を得るためには品質の良いものを選ぶことが大切です。
また、料理によって酢を使い分けることで美味しく頂くことができます。
一般的に和食には米酢や穀物酢、中華には黒酢、洋食やドリンクなどにはリンゴ酢やワインビネガーなどが適しています。
米酢は原料が米で、加熱すると香りが飛んでしまうので、酢の物などに用いるよいでしょう。穀物酢は、小麦やコーン、酒かすなどを原料としていて、香りはあまりないので加熱用に向いています。
米酢を使ったレシピ「キャベツの中華風マリネ」
キャベツ2分の1個をザク切りにし、フライパンにゴマ油を熱してキャベツを炒め、
酒大さじ3杯を加えてふたをして蒸し焼きにします。
マリネ液(酢、ゴマ油、オイスターソース各大さじ3杯を合わせる)に漬けます。
穀物酢を使ったレシピ「色々野菜のピクルス」
穀物酢1カップに対し水2カップ、砂糖50g塩大さじ1杯を入れて煮て冷まし、ピクルス用の液を作っておきます。
冷蔵庫にある野菜、キュウリ、ダイコン、ニンジン、パプリカなどを乱切りにして、熱湯でさっとゆで水を切り、さらにペーパータオルなどで水分を取っておきます。
煮沸消毒した瓶に野菜を入れてピクルス液を注ぎます。
リンゴ酢を使ったレシピ「タコとパプリカのマリネ」
タコ100gはゆで、冷まして薄切りにします。
パプリカはサッとゆでて皮をむき、食べやすいように切ります。水気を取り、リンゴ酢に塩コショウ少々を入れたマリネ液に、20分ほど漬けこみます。
リンゴ酢はドリンクにも
リンゴ酢はまろやかなので、そのまま新ショウガや紫タマネギ、リンゴなどにかけて、酢漬けを作っておくとサラダや飲み物になどに利用できます。
りんごをスライスしてリンゴ酢につけておくと、お湯を注いでホットドリンクとしても、水を注いでアイスドリンクにしても美味しくいただけます。
ワインビネガーを使ったレシピ「ニンジンのビネガーサラダ」
ニンジン1本は千切りにするかスライサーなどで細くし、冷水に離してシャキッとさせ、水を切って冷蔵庫で冷やしておきます。
ボールに赤ワインビネガーを大さじ1杯、オリーブオイルを大さじ2杯、塩コショウ少々を入れ、ニンジンと一緒にあえます。
黒酢を使ったレシピ「鶏手元の黒酢煮」
手羽元10本に黒酢、醤油、みりんを各30CC、砂糖小さじ1杯、すりおろしショウガ、ニンニク少々を入れて煮ます。
酢の副作用や注意するべきポイント
店頭には様々なドリンク用のお酢が並んでいますが、酢は健康のためによいからといって、飲みすぎると胃の粘膜を荒らすことがあります。
また、薄めるタイプやそのまま飲むタイプなどがありますが、薄めるタイプは商品の説明書の通りきちんと薄めて飲むようにしましょう。
胃腸の弱い人や子供の場合、規定通り薄めても胸やけを起こすこともあるのでさらに薄めたり、牛乳に入れるなど工夫しましょう。
お酢のドリンクを飲んだ後はうがいを忘れずに!
お酢が歯に付着したままだと、エナメル質が溶けて薄くなる可能性があります。
お酢だけでなく柑橘系のドリンクも酸の影響を受けやすいので、うがいを忘れないでくださいね。
冷え性の人はお酢の摂り過ぎに注意!
お酢には体を冷やす作用があります。
夏でもお腹が冷たい人は、お湯で割るなどして飲むのがおすすめです。
まとめ
酢には食欲増進効果や殺菌効果があるので、夏バテや食中毒がおこりやすい季節には意識して取りたい食品のひとつです。
毎日の食事に上手にとり入れて体調を整え、夏を健康的に過ごしましょう。