日差しもすっかり夏を感じさせるこの頃。夏の大敵「夏バテ」を心配に思っている女性も多いのではないでしょうか。しかし、この夏注意したいのは、「夏バテ」ならぬ「糖質バテ」。夏の生活習慣によって起こる糖質バテとはいったいどんなものなのでしょうか?
1.食後の倦怠感に要注意!「糖質バテ」とは
クーラーが効いた部屋にこもっていたり、暑い夜、寝苦しくて睡眠不足が続いたり…夏バテは、誰しもがきっと経験のある、夏ならではの体調不良です。
では、しっかりと食事を摂り、体温調節に気をつけていれば、全身の倦怠感や食欲不振に陥ることはないのでしょうか?
実は、一見夏バテ対策ができているように見えても、「血糖値がコントロールできていないと夏バテのような疲労感を感じることがあります」と循環器専門医の池谷敏郎先生は話します。
これが、食事による急な血糖値の上昇、下降が原因となって引き起こされる「糖質バテ」なのです。
糖質バテを引き起こす可能性のある人は、下記の通り。
一つでも当てはまったら注意が必要です。
①暑くて食後は体を動かさないことが多い
②1日のうち8時間以上、冷房の部屋で座っている日が多い
③缶ビールを毎日2本以上飲む
④冷たい麺類だけで食事を終わらせてしまうことが多い
⑤食後にアイスクリームなど甘いものを頻繁に食べる
⑥1日に摂るカロリーのうち、6割以上を「1回の食事」で摂っている
⑦食後、眠くなることがたびたびある
⑧寝苦しくて睡眠不足、寝不足になっている
注目したいのは、「寝不足」「冷房の部屋に長時間いる」などの夏バテの原因になりうる項目だけでなく、食生活や食後の行動に関連する項目。
これが、急な血糖値上昇・乱降下を引き起こす原因になりうるのです。
2.糖質バテを防ぐ食材はズバリ「まいたけ」
さて、ではそんな糖質バテはどのように予防したらいいのでしょうか。
おすすめの食材は、まいたけです。
「まいたけには、食後血糖値の急上昇を抑える効果が明らかになっています。また、糖尿病や高血圧といった血管系への健康効果が明らかになりつつある栄養素・ビタミンDも豊富に含んでいます」と池谷先生。
暑さに負けて体の倦怠感があっても、食欲が多少なくても食べやすい冷やし麺料理と一緒にまいたけを摂るのがおすすめです。
3.まいたけを使ったおすすめ麺レシピ
最後に、夏のまいたけ麺料理を2つご紹介します。
まいたけおろしそうめん
さっぱりとした大根おろしと、夏バテ予防にもなるオクラなどを使ったおろしそうめん。
材料(2人分)は下記の通り。
・まいたけ 1パック
・そうめん 2束
・鶏ムネ肉 100g
・大根 1/4本
・オクラ 2本
・トマト 1/2個
・麺つゆ 100cc
それでは、作り方を見ていきましょう。
①まいたけは食べやすい大きさにさく。
②オクラは塩もみをして①と一緒にレンジで1~2分加熱し、輪切りにする。
③鶏肉は塩・こしょうをしてレンジで4~5分加熱し、食べやすい大きさに切る。
④トマトはひと口大に切り、大根は皮をむきおろす。
⑤ゆでたそうめんを器に盛り、②③④をのせ、麺つゆをかけて完成。
まいたけとトマトの冷やし中華
夏の定番メニュー・冷やし中華にまいたけを加えたアレンジレシピです。
こちらも簡単にできるメニューなので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
材料(2人分)はこちら。
・まいたけ 1パック
・きゅうり 1本
・トマト 1個
・中華麺 2玉
・冷やし中華タレ 2袋
・白ゴマ 少々
・カラシ 適量
作り方は下記の通り。
①まいたけは食べやすい大きさにさき、電子レンジで1~2分加熱する。
②トマトは輪切り、きゅうりは細切りにする。
③ゆでた中華麺を冷水でもみ皿に盛り、冷やし中華タレをかけて①②をのせる。
④白ゴマをふり、お好みでカラシを添えて完成。
まいたけのアクが気になる!という人は、さいたまいたけを塩水で軽く洗い、熱湯にさっとくぐらせればアク抜きをすることができますよ。
どちらもさっぱりと食べられるメニューなので、最近夏バテ気味かな?という時にぜひお試しあれ!
いかがでしたか?
食後の血糖値の上昇・乱降下によって生じる「糖質バテ」。
放っておくと体の倦怠感は拭えず、夏の間に余分な脂肪を体内に蓄積させ、そのまま秋に太ってしまうのだとか。
食生活や生活習慣を整えて、元気に夏を乗り切りましょう!
<監修>
池谷敏郎(いけたに としろう)先生
医学博士・池谷医院院長。
東京医科大医学部卒。東京医科大学循環器内科客員教授、日本循環器学会循環器専門医。
血管に関する第一人者として、テレビや雑誌、ラジオなど、メディア出演多数。
今、最もメディア出演が多い医師。
ベストセラー『「血管」を鍛えると超健康になる!』(三笠書房)、『ダイエットの新習慣』(朝日出版社)、
「隠れ高血糖が体を壊す」(青春出版)など著書多数
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